| 郷里の四季 | 冬 | 春 | 夏 | 秋 |
私の故郷は会津盆地の中央に位置する坂下町束原という農村集落です。町からは四キロ近く離れており、大川(阿賀川の支流)のほとりで五十戸程の農家が肩を寄せ合うように暮らしておりました。昭和二十八年に生まれてから高校を卒業するまでの十八年間、毎日盆地の空気を吸い磐梯山や飯豊山を眺め土地の人たちと苦楽を共にしながら育ちました。今年で私は四十八歳になり、郷里を離れてからちょうど三十年が過ぎました。政治の世界に身を置き日々煩雑な時間を過ごしながらも、時には重大な決断を下さなければならない時、自分自身の思考回路はどのようにつくられたのだろうかと考えることがあります。物事を判断するときに使用される基準は、子供の頃の体験を通して身につけられたものが少なくありません。今の自分を知ることは、郷里での体験の一コマ一コマを思い起こし、そこで得たものをしっかり見つめ直すことに他ならないと思うのです。郷里の四季おりおりの出来事を通して子供であった私の足跡を紹介しながら、私の言わば精神の原風景に立ち返ってみたいと思います。